コラム

COLUMNコンデンスリッチ豊胸にデメリットはある? 他の豊胸術と比較した差などを詳しく解説

豊胸術の中でも近年一番人気となっている方法が脂肪注入による豊胸術です。
シリコンバッグを挿入する豊胸術やヒアルロン酸注入による豊胸術など、脂肪注入以外の方法では体に「異物」を入れるという点は同じであり、これが長期的なストレスや効果を限定的にしている要因ですが、脂肪注入は異物ではなく自分自身の脂肪細胞を移植する手法であるためにストレスも感じる事が無く、多くの方が安心して受けやすい豊胸術となっているのではないでしょうか。

そんな人気の脂肪注入術は、更に細かく分けると「コンデンスリッチファット豊胸(CRF豊胸)」や「ピュアグラフト豊胸」などいくつかの種類があり、この違いについて質問をいただく機会も多くあります。
今回は、その中でも特にコンデンスリッチ豊胸についてをメリットだけではなくデメリットなども含めて詳しく解説いたします。

脂肪注入による豊胸術とは

コンデンスリッチ豊胸は、脂肪注入による豊胸術の一つのやり方です。

脂肪注入はそもまま言葉の通りですが、まず始めにお腹や太ももといった脂肪細胞が多い箇所で脂肪吸引を行い、採取した脂肪をバスト内部に注射器で注入していく事で、バスト内部の脂肪細胞の数を増やしてボリュームアップさせるというものです。

注入された脂肪細胞は一定の割合で毛細血管と繋がって血液から栄養を受け取れる状態となり、半永久的に残り続ける「定着」した状態となります。
一方で、注入した脂肪細胞の一部は定着する事ができないで残るため、体が「異物」であると捉えて免疫反応により排除される事となります。
そのため脂肪注入ではどの程度の脂肪細胞が定着できるかという「定着率」が重要となるわけですが、この定着率を引き上げるための方法の一つがコンデンスリッチ豊胸です。

コンデンスリッチ豊胸とは

コンデンスリッチ豊胸は、簡単に言えば採取した脂肪細胞を遠心分離機にかける事で「コンデンスリッチファット(CRF)」という濃縮された脂肪細胞の塊を作りだし、これを注入するという手法です。

脂肪吸引によって採取された脂肪細胞には、血液や麻酔液といった注入を行うものとして不適切な成分や、細胞の老化や吸引時の刺激によってダメージを受けた、注入に適さない脂肪細胞も多く含まれています。
こうした余計な成分を分離させて作った健康で純粋な脂肪細胞を注入する事で、細胞の定着率が向上して豊胸術の結果が良くなるという考えのものがコンデンスリッチ豊胸になります。

実際、ただ脂肪を採取して簡単に麻酔液などを分離させてから注入を行う方法では脂肪細胞の定着率が50%程度であるのに対し、コンデンスリッチ豊胸では定着率が80%程度と非常に高くなる事が報告されていますので、定着率の高さが重要となる脂肪注入での豊胸術としてはとても有用な手法であるといえるでしょう。

脂肪の定着率を上げるための方法では「ピュアグラフト豊胸」も有効

コンデンスリッチ豊胸と同じように多くのクリニックが取り入れている脂肪注入豊胸術が「ピュアグラフト豊胸」です。

ピュアグラフトは、採取した脂肪細胞を特殊なフィルターにかける事で血液や麻酔液といった邪魔な成分を除去してから注入する事で、脂肪の定着率を向上するというものです。
定着率についてはこれまでの治療実績からコンデンスリッチ豊胸と同程度の水準となっており、こちらも非常に優秀な手法であるといえます。

  • お問い合わせはこちらから >>

LINE@友だち追加

脂肪注入と他の豊胸術を比較した際の、脂肪注入のデメリット

脂肪注入による豊胸は自分自身の細胞を移植するという安心感や、元々9割が脂肪細胞で出来ているバストの構造を変化させないため、仕上がりが非常に自然であるといったメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットもあります。

1度の施術で最大2カップ程度のサイズアップが限界

脂肪注入による豊胸術では、採取した脂肪を無理やりにでも沢山注入すればサイズが際限なく大きくできるというわけではありません。
定着には脂肪細胞がバスト内の血管と接続するなどが必要となるため、1回の施術では最大でも2カップアップ程度の結果を作る事が限界になります。

授乳直後やシリコンバッグ豊胸をしていた方など、バストの皮膚が伸びやすい状態の方であれば多めには注入できますが、それでも極端に大きくできるというものではなく、バストサイズをできる限り大きくしたいという事であればシリコンバッグによる豊胸術の方が適しているといえるでしょう。

最終的なデザインを完璧にコントロールする事ができない

注入した脂肪細胞がどの程度定着できずに減少してしまうかは、人それぞれの体質や術後のケアによっても大きく変わります。
そのため、最終的にどの程度の脂肪が残る状態となるかを完璧に予測する事は困難で、仕上がりのデザインを細かく調整したいというような要望には対応しにくい点がデメリットの一つです。
理想的なバストの形が決まっていて、どうしてもこれを目指したいというものがある場合はやはりシリコンバッグ豊胸の方が向いている可能性が高いでしょう。

脂肪吸引箇所のケアなどダウンタイムが大変

脂肪注入豊胸では、注入を行ったバストだけではなく吸引を行った箇所の術後ケアも大切です。
吸引箇所については1ヶ月ほど強い圧迫が必要となり、一方でバストについてはなるべく圧迫刺激を避けるためにうつ伏せや寝返りといった姿勢を避けるなどのケアが必要になりますので、ダウンタイム中のセルフケアが大変になりがちです。

しこりが出来てしまう事がある

注入して定着できなかった脂肪は体内に吸収されて無くなると紹介しましたが、注入する際に不純物などが多いと炎症や石灰化をおこしてしこりとなってしまうケースがあり、違和感の元となってしまう可能性があります。
コンデンスリッチ豊胸の場合は不純物が極力取り除かれた状態であるため、こうしたリスクは最小限であるとは言えますが、全くリスクが無いわけではありません。

値段が高い

豊胸術の中でも脂肪注入法は「脂肪吸引+脂肪注入」の内容となりますので、どうしても意思が手術にかける時間が長くなり、料金も高価格になります。
なお、豊胸術では低価格で出来るものから順に「ヒアルロン酸注入」「シリコンバッグ豊胸」「脂肪注入豊胸」となりますが、ヒアルロン酸注入による豊胸術は効果の持続が最長でも2年程度となりますので、繰り返し注入を行う事を考えれば脂肪注入の方が低価格と考える事もできます。

細身の人には適してない

脂肪注入はまず始めに脂肪細胞を採取しなくてはならないので、やせ型など脂肪細胞が少ない方は手術を受ける事自体ができません。
特に、コンデンスリッチ豊胸では注入するコンデンスリッチファットを作るためには多くの脂肪細胞が必要となるため、適応が難しいケースが出てくるといえます。
とはいえ細身ではあっても注入に必要な脂肪細胞くらいは採取できるというようなケースも沢山ありますので、まずは一度クリニックのカウンセリングを受けて相談してみると良いでしょう。

  • お問い合わせはこちらから >>

LINE@友だち追加

コンデンスリッチ豊胸とピュアグラフト豊胸の比較

脂肪注入法のデメリットではなく、コンデンスリッチ豊胸をピュアグラフト豊胸などと比較した際のデメリットと言えるものは下記の点が挙げられます。

正しく行われていないと健康な脂肪も破壊されてしまう可能性がある

コンデンスリッチ豊胸は脂肪をただ遠心分離機にかければ良いというものではなく、正しいやりかたで行う必要があるものです。
効果的な方法を無視して独自のやり方で分離をさせようとすると、遠心分離でかかる圧力が強すぎて注入に使用するべき健康な脂肪細胞が破壊されてしまったり、逆に分離が弱くて不純物が残り続けたりしてしまう可能性があります。
この独自性があるため、CRFは機材の導入が高額であるなどの面もあり、正規の方法ではないやり方で施術を行ってしまっているクリニックもあるようです。
CRF協会という所が、コンデンスリッチファットの精製を正規に取り扱っているクリニックとして紹介していますので、治療を受ける際にはこちらをチェックしてみると良いでしょう。

定着率を向上するために有用なサイトカインなども分離してしまう

これまでの研究で、細胞の周囲には幹細胞の働きを促進するサイトカインやエクソソームなどが豊富に存在していて、これを注入する事で新規血管増生の促進など様々な影響を与える事が出来る事が分かってきています。
脂肪注入においても、ピュアグラフトのようにある程度フィルターで濾過した程度であればこうした有用成分が除外されないため、注入後に血管の成長などを促して細胞の定着率を引き上げる事が出来るのですが、コンデンスリッチ豊胸では有用な成分も遠心分離によって強力に分離されてしまう可能性が高いといえます。

こうした違いから、コンデンスリッチ豊胸はピュアグラフト豊胸よりも脂肪細胞の純度が高い一方で、最終的な定着率は同程度になるといった結果に繋がるといえるでしょう。

最近ではコンデンスリッチ豊胸を行う際にエクソソームやサイトカインなどを添加する事で、定着率を高めようとしているケースもあります。

採取した脂肪の量から出来る「注入に適した脂肪」の量が少ない

ピュアグラフト豊胸の場合、基本的に採取した脂肪は不純物が取り除かれて再注入に使用される事となりますので、脂肪吸引は超音波などを使用せず、なるべくダメージが無い状態で行われます。

一方で、コンデンスリッチ豊胸の場合はダメージがある脂肪細胞は遠心分離機で除外される事になるため、超音波を使用したベイザー脂肪吸引なども良く利用されます。

超音波などを用いらずに綺麗な吸引を行うためには医師の高い技術力が必要となるため、超音波を利用できるコンデンスリッチ豊胸の方が、より多くの医師が綺麗な吸引をしやすいという点では優れているといえます。
しかし、この場合はやはり一定の割合の脂肪細胞が注入に適さないものとなるため、前述のように細身の方など採取できる脂肪細胞がそもそも少ない可能性がある場合は、コンデンスリッチ豊胸では対応が難しいかもしれません。

  • お問い合わせはこちらから >>

LINE@友だち追加

それぞれの術式のメリット・デメリットを正しく理解してご検討ください

シリコンバッグ豊胸やヒアルロン酸豊胸と脂肪注入豊胸ではそれぞれ異なるメリット・デメリットがありますし、コンデンスリッチ豊胸とピュアグラフト豊胸といった部分の比較でも、やはり良い面とそうでない面があります。

大切なのは、それぞれのメリットやデメリットをしっかりと理解し、自分自身の体質や目的に合せて最適な治療法を選ぶ事です。
そのためにも、治療を受ける際には各術式について良い点、悪い点をしっかりと説明してくれて、しっかりとした診察やカウンセリングの上で最適な治療法を提案してくれるような医師を見つける事が重要となるでしょう。

城本クリニックでは、幅広く症例経験を積むのと同時にしっかりと美容外科学会などからの最新情報もとりいれ、様々な治療法に精通した医師が患者様一人ひとりの診断を丁寧に行い、治療のカウンセリングを実施しております。
治療に関する不明点や不安な点は、どんな細かい内容であってもしっかりと説明を行いますので、まずは一度お気軽にご相談ください。

LINE@友だち追加

本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック

医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹

ご予約・お問い合わせお気軽にご連絡下さい 0120-107-929 無料 24H OK メール相談 無料 カウンセリング予約
全国の城本クリニック 35年以上の歴史と実績

全国の城本クリニック

クリニック案内へ

診療時間 10:00~19:00 完全予約制

35年以上の歴史と実績、そして信頼を誇る美容外科