コラム
COLUMN「汗が臭い!」女性に多い原因と対策|改善に効果的な美容医療も紹介します
「汗が臭う気がして人と近づくのが怖い…」「ケアしてもにおいが気になる…」そんなお悩みを抱えていませんか?
実は、女性の汗が臭くなる原因は一つではありません。体質はもちろん、ホルモンバランスの乱れや食生活、ストレスなど、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。原因に合わない対策を続けても、なかなか悩みは解消されないため、まずは汗が臭い原因を正しく知ることが大切です。
この記事では、「汗が臭い」とお悩みの方に向けて、汗が臭くなる原因や、自分でできるケアから美容医療による根本改善まで、段階的にご紹介していきます。
汗が臭いのはなぜ?女性の汗が臭くなる4つの原因
汗そのものは本来、無臭です。しかし、さまざまな要因が重なることで、においが発生したり強まったりすることがあります。女性の場合、ホルモンバランスや体調の変化、ストレスの影響を受けやすく、汗のにおいに悩まされることも少なくありません。
ここでは、特に女性に多い4つの原因について詳しく見ていきましょう。
アポクリン汗腺の活性化
私たちの身体には、2つの汗腺があります。全身にあるサラサラした汗を出す汗腺と、ワキや陰部など特定の場所にある、少しベタつく汗を出すアポクリン汗腺です。
このアポクリン汗腺から出る汗には、タンパク質や脂分が多く含まれているため、お肌にいる細菌によって分解されるときに、独特なにおいが生まれてしまいます。
「私はワキガなのかも...」と心配になる方もいらっしゃいますが、これは体質によるもので、決して不衛生だからではありません。思春期や生理前、妊娠中など、ホルモンが変化する時期には特ににおいを感じやすくなることがあります。
ホルモンバランスの乱れ
「最近、汗のにおいが気になるようになった」という方は、ホルモンバランスの変化が関係しているかもしれません。
更年期に入ると女性ホルモンが減少し、皮脂の分泌が増えて、今までとは違ったにおいを感じることがあります。また、生理前や妊娠中も、ホルモンの影響で一時的ににおいが強くなることがあります。
「年齢のせいだから仕方がない」と諦める必要はありません。原因がわかれば、適切なケア方法で改善できます。
ストレスや緊張による汗
ストレスや緊張状態のときにかく汗は、精神性発汗と呼ばれるもので、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方が刺激されて分泌されます。この汗は、タンパク質や脂質など、においのもとになる成分を多く含むため、においが強くなりやすいです。
食生活・腸内環境の乱れ
動物性脂肪の多い食事や乳製品、アルコール類の大量摂取は、皮脂や汗に含まれる脂質の濃度を高め、においの原因になりやすくなります。また、腸内環境(腸内フローラ)のバランスが乱れると、体内で発生する有害ガスや老廃物が血液を介して全身に巡り、皮膚や汗腺を通じて体臭として排出されることもあります。
汗が臭いと感じやすい部位
汗が臭いと感じやすい部位は、主にワキ、デリケートゾーン、足や背中といった皮脂腺の多い場所です。これらの部位は汗腺の種類や密度、通気性の悪さといった条件により、特ににおいが発生しやすい環境となっています。
ここでは、なぜこれらの箇所が汗臭いと感じやすいかを解説していきます。
ワキ
ワキにはアポクリン汗腺が高密度で分布しているため、においの原因となりやすいです。腕を閉じた状態では高温多湿な環境となり、嫌気性菌の繁殖に有利な条件が整います。
この環境下で、常在菌が数時間以内に臭気成分を出すため、朝のケアだけでは夕方にはにおいが発生してしまいます。特に緊張やストレス状態では、アポクリン汗腺からの分泌が急激に増加し、においがより強くなります。
デリケートゾーン
デリケートゾーンは、アポクリン汗腺が集中しているかつ、通気性が悪く蒸れやすいといった、においが発生しやすい条件がそろっている場所です。汗やおりものが混ざることで、独特な強いにおいが発生することもあります。
さらに、生理周期やホルモン変化によって分泌物の状態が変わることで、においの強さも変化しやすくなります。汗だけでなく、皮脂や老廃物も影響するため、こまめなケアが重要です。
足や背中など皮脂腺が多い部位
足の裏や背中、胸元などはアポクリン汗腺は少ないですが、汗を出すエクリン汗腺と、皮脂を出す皮脂腺が密集しています。この汗と皮脂が混ざり合った物質が細菌のエサになり、分解される過程で、強いにおいの原因となります。
特に足の裏は、汗をかきやすいだけでなく、靴や靴下を履いている影響で蒸れやすいため、においが強くなりやすい傾向にあります。
自分でできるにおい対策
汗のにおいに悩んでいる方でも、日常生活の中でできる対策はたくさんあります。正しいケアを継続することで、においの発生を抑えたり、不快感を軽減することが可能です。
ここでは、自分で取り組める3つの対策をご紹介します。
デオドラントや制汗剤を正しく使う
デオドラント製品は、正しく使うことで効果を発揮します。汗をかく前の清潔なお肌に使うのが効果的なため、シャワーを浴びた後や、汗拭きシートでお肌を清潔にしてから使用しましょう。
また、夜はシャワーでしっかりと汗や皮脂を洗い流すことで、菌のエサとなる汚れを持ち越さないようにすることも効果的です。
衣類や下着の素材選び
身につける衣類の素材も、汗臭さに大きく影響します。
例えば、吸湿性や通気性に優れたコットンやシルク、リネンといった天然素材は、汗をかいても蒸れにくいため、細菌の繁殖を抑えてくれます。最近では、吸湿速乾性や抗菌防臭加工が施された機能性インナーも多くあるので、汗が臭いとお悩みの方にはおすすめです。
一方で、ポリエステルなどの化学繊維は通気性が悪く、汗のにおいがこもることもあるため、着用する場合は体質に合うか見極める必要があります。
食事や生活習慣の見直し
汗のにおいを根本から改善するためには、食生活の見直しも欠かせません。食事の際は、動物性脂肪や乳製品は控えめにし、抗酸化作用のあるビタミンを多く含む野菜や果物を中心とした食生活を心がけましょう。
また、腸内環境を整える発酵食品や食物繊維を摂取することもおすすめです。
睡眠不足やストレス、運動不足は自律神経を乱し、汗や皮脂の分泌を増加させます。そのため、しっかり眠るだけでなく、リラックスできる時間をつくり、毎日少しでも運動するなど、生活習慣を改善することも重要です。
根本的な解決を目指す美容医療の方法
セルフケアを続けてもにおいが気になる場合、根本的な解決方法として美容医療を検討するのも一つの選択肢です。
美容医療では、においの原因となる汗腺にアプローチするため、再発リスクが少なく、より確実な改善が期待できます。
なかなか改善しないときは美容医療を検討しよう
汗のにおい対策は、日々のケアや生活習慣の見直しでもある程度は改善できます。
しかし、以下のようなサインがある場合は、セルフケアでは対処しきれない可能性が高いので、美容医療クリニックでの相談を検討してみることをおすすめします。
服のワキ部分が黄ばみ・変色する
白いシャツなどのワキ部分が黄ばんでしまうのは、アポクリン汗腺から出る汗に含まれるリポフスチンという色素成分が原因です。これは、においの強い汗が出ているという目に見えるサインでもあります。
他人から距離を取られている気がする
自分のにおいは気付きにくいものです。家族や親しい友人や、周囲の人から距離を取られていると感じる場合は、汗が臭いと思われているサインかもしれません。
市販のケア用品では効果を感じない
デオドラントや制汗剤を使っても効果を感じられない場合は、汗腺そのものの働きが活発である可能性が高く、根本的な治療が必要と考えられます。
【美容医療の改善方法①】直視下摘除法(剪除法)
「直視下摘除法(剪除法:せんじょほう)」は、ワキのしわに沿って数cm切開し、皮膚を反転させて、医師が目で直接確認しながら、においの原因であるアポクリン汗腺を一つひとつ丁寧に取り除いていく手術です。
汗腺を目視で確認しながら丁寧に取り除くため、再発のリスクが少なく、長期的に高い効果が得られるといったメリットがあります。
城本クリニックでは、経験豊富な医師が両ワキ同時に施術を行い、目立ちにくい位置に丁寧に縫合することで、仕上がりが不自然にならないよう配慮しています。
また、安心して手術を受けていただけるよう、万が一、汗臭さが再発した場合は、無料で再手術を行う保証制度も設けています。
【美容医療の改善方法②】ボトックス注射
ボトックス注射の施術を受けることで、汗腺に指令を送る神経の働きを一時的にストップさせることができます。
通常、脳からの指令は神経を通って汗腺に届きますが、ボトックスがその神経の接続部分をブロックすることで、汗腺が指令を受け取れなくなります。その結果、汗の分泌が大幅に減少し、細菌が繁殖しにくい環境を作ることができます。
効果は約半年間続き、汗の量が減ることで細菌の繁殖が抑えられ、結果的ににおいも軽減されるため汗が臭いといった悩みにも対応できます。
城本クリニックでは、国内承認のボトックスビスタをはじめ、ゼオミン(ボコーチュア)、コアトックスといった安全性が高い製剤のみを使用し、経験豊富な外科医が極細針で丁寧に施術を行っています。
また、治療後のアフターケア相談も用意しているので、痛みや効果に関する不安など、いつでもご相談いただけます。
城本クリニックの施術の特徴
城本クリニックでは、わきがや多汗症の治療において、一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた施術をご提供しています。
根本的な改善をお求めの方には直視下剪除法を、お忙しい方やダウンタイムをできる限り抑えたい方にはボトックス注射をというように、画一的ではない適切な施術をします。
治療を担当するのは、豊富な経験と確かな技術を持つ医師と看護師のみです。初回のカウンセリングから施術、そして施術後のアフターケアに至るまで、すべての工程において医療資格を持つスタッフが責任を持って対応し、安全性と効果の両方を追求しています。
さらに、城本クリニックでは単に汗やにおいの悩みを解決するだけでなく、仕上がりの美しさにもこだわっています。傷跡を目立たせない縫合技術や、自然な見た目を保つための細やかな配慮など、美容医療ならではの質の高い施術をご提供いたします。
「汗が臭い」とお悩みの方は城本クリニックへご相談を
汗が臭くなる原因には、アポクリン汗腺の活性化やホルモンバランスの乱れ、ストレスや食生活の影響など、複数の要因が関係しています。デオドラントや生活習慣の見直しなどセルフケアでにおい対策を行うことはできますが、根本的な改善を目指したい場合は美容医療による施術がおすすめです。
「何をしても汗のにおいが改善されない」「人前に出るのが不安になってしまう」など、汗のにおいに関するお悩みは、医師による丁寧なカウンセリングでお悩みの原因を把握し、一人ひとりに合わせた適切な施術をご提案するよう心がけている城本クリニックにご相談ください。
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本コラムの監修医師

1978/04:富山医科薬科大学医学部医学科入学
1984/03:富山医科薬科大学医学部医学科卒業
1984/06:大阪市立大学医学部付属病院研修医
1986/04:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学専攻
1990/03:大阪市立大学大学院医学研究科外科系外科学修了
1990/04:田辺中央病院医長
1991/04:城本クリニック
医学博士 / 日本美容外科学会専門医
第105回日本美容外科学会 会長
城本クリニック総院長 森上和樹