眼瞼下垂

眼瞼下垂

眼瞼には、眼球を損傷や乾燥から防ぐ役割があり、特に上眼瞼には目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋)と目を閉じるための筋肉(眼輪筋)があり、両者のバランスのとれた働きによって眼球が保護されています。ところが、眼瞼挙筋の働きが悪くなると上まぶたが上がらず、上下の目の開きの幅が狭くなります。このような状態を眼瞼下垂と言います。

眼瞼下垂は、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の力がうまく瞼に伝わっていない状態です。

原因に応じた治療を行い、瞼を開きやすくする治療が眼瞼下垂手術です。

眼瞼挙筋は瞼の深部にあるため、二重切開法に準じて二重のラインからメスを入れて手術を行います。

最近瞼が重くなってきた方、目つきが悪くなってきた方、正面を見るのに顎を上げてしまう方、額にしわが寄ってきた方にとても有効な施術です。

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは

諸々の原因で瞼が開いてこず、視野が狭くなってしまった状態です。
また、目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋)が弱った状態を補うために、目を開ける際に額の筋肉を使い、額にシワが刻まれてしまったり、まぶたの皮膚がたるんで下がることで視界がさえぎられ(皮膚弛緩症)、上方が見えにくいためにあごを上げて物を見るようになり、肩凝りや頭痛が起こったり、弱視の原因にもつながるなど、眼瞼下垂の症状はさまざまです。
診断基準には「定量的評価(計測数値によるもの:客観的評価)」と、「定性的評価(自覚症状によるもの:患者さんの主観的な評価)」があります。

定量的評価の基準

  • MRD1(瞳孔中心から上瞼のアーチまでの距離)が2mm以下
  • 上方視野の黒目の隠れている量が12度ないしは24% など

定性的評価の基準

  • 眉毛がつり上がり、おでこが疲れる
  • 二重の幅が広くなり、ときに三重になる
  • まぶたがくぼみ奥目になる
  • 下を見ていると眠たくなる
  • 瞼の開きづらさで職業上の不都合や安全上の不都合がある など

これらの評価を複合して実際に眼瞼下垂であるかどうかの診断をします。

眼瞼下垂の原因

瞼を開く筋肉は眼瞼挙筋、前頭筋、ミュラー筋の3種類あり、その大部分が眼瞼挙筋の力によるものです。
眼瞼挙筋が睫毛の付け根部分にある軟骨のような固い組織、瞼板を引っ張り上げることで瞼が開きます。眼瞼挙筋と瞼板を繋いでいるのは膜状の腱である挙筋腱膜です。
眼瞼挙筋は動眼神経という神経によって支配されていますが、この【動眼神経→眼瞼挙筋→挙筋腱膜】という瞼を開く仕組みのどこかで問題が生じ、瞼が上がらず、目が開きにくくなっているのが眼瞼下垂です。
結果として瞼が開いていない『眼瞼下垂』になっていても、原因に応じた治療をしなければ良好な結果は得られないため、その診断はとても重要になります。

眼瞼下垂の原因による分類

前述の【動眼神経→眼瞼挙筋→挙筋腱膜】のどこに問題が有るかによって、下記に分類されます。

  • 神経性眼瞼下垂
  • 神経筋接合部性眼瞼下垂
  • 筋性眼瞼下垂
  • 腱膜性眼瞼下垂
  • その他

神経性眼瞼下垂と筋性眼瞼下垂に関しては、内科的・脳外科的な疾患が原因となっている場合があり、その場合はそちらの治療が優先されます。神経筋接合部性眼瞼下垂で有名なものはボトックス注射による副作用です(これは経時的に回復します)。

そして、日本人を含む東アジア人種にとても多いものが腱膜性眼瞼下垂です。
腱膜が瞼板から外れてしまったり、腱膜自体が薄く伸びてしまうことで発症します。
これは不可逆的な変化であり、基本的には手術でしか治療はできません。

眼瞼下垂の発症する時期による分類

  • 先天性眼瞼下垂
  • 後天性眼瞼下垂

先天性眼瞼下垂の多くは、前述の神経性または筋性の眼瞼下垂です。片側のみの方が多く左右差があり、気づかれることが多いです。

後天性眼瞼下垂の多くは、前述の腱膜性眼瞼下垂です。加齢による腱膜のたるみにより生じる老人性下垂、白内障などの目の手術やコンタクトレンズの長期間の使用など腱膜への刺激、摩耗などでも眼瞼下垂が生じることが知られています。
アトピーや目をこする癖が強い方などでは、10代などかなり早い年代でも後天性眼瞼下垂になる場合があります。

医師による正確な診断が眼瞼下垂解決への第一歩

城本クリニックの二重Design

カウンセリングでは実際に眼瞼下垂があるのかどうかをまずは診察します。
瞼が実際に開かずに重いのか、重い感覚があるだけで実際には開いているのか、など病的な『眼瞼下垂』の状態であるかをまずはチェックします。

そのような「本当に眼瞼下垂か?」から始まり、続いて原因の検索を行います。手術に最も反応性があり、良好な結果が得られるのは腱膜性の眼瞼下垂です。ですが、その他原因の眼瞼下垂では著しく治療抵抗性であったりするため、原因に応じて治療方法を変える必要があります。

手術自体は二重切開の手術と類似していることから、手術をすることで基本的には二重になります。ですので、二重切開のカウンセリングと同様、二重のラインについてもお話を進めていきます。解剖学的に無理の無い、自然かつ希望に沿ったラインになるようご希望と現実のすり合わせをしていきつつデザインを設定します。

カウンセリングにおいて城本クリニックが重要としているのは、患者様がどれ程の目の開きになりたいか、どのような二重の幅や形(ライン)を希望しているかを的確に把握することです。城本クリニックはカウンセラーを置いていません。患者さんの希望をしっかり把握するためドクターが直接時間をしっかりとって話し合うので、カウンセラーは不要であると考えているからです。

施術の内容

腱膜性眼瞼下垂 二重の方

腱膜性眼瞼下垂 一重の方

腱膜性下垂

腱膜性眼瞼下垂に対しては、挙筋腱膜と瞼板の位置を修正する手術が行われます。
手術によって、外れたり緩んでしまっている腱膜を、良い位置(その人に合った適切な位置)まで引き締めて瞼板にとめなおすのです。
状態に応じて様々な手術方法があります。

挙筋腱膜タッキング

たるみの原因である挙筋腱膜を表層からすくい、必要な分だけ縫って引き締める方法です。
手技が簡便な一方で、瞼板への固定部分を確認しないので固定に不要な組織を巻き込む可能性があります。

挙筋腱膜前転法

現在、広く行われている術式です。
挙筋腱膜を表裏で剥がし、腱膜のみを前転させて瞼板にとめてくる方法です。
正しく行われていれば筋肉の損傷が理論上はないため、老化して再度眼瞼下垂の手術をする必要が出たときにも問題が少ない方法です。

ミュラータック

腱膜の前転では改善が得られないような強度の眼瞼下垂の方に選択されます。
ミュラー筋部分を縫って引き締めるため開瞼の改善は強力に得られますが、稼働部分である筋肉を縫い縮めるため、生理的にやや無理が生じる可能性があります。

挙筋短縮術

腱膜の前転では改善が得られないような強度の眼瞼下垂の方に選択されます。
ミュラー筋、腱膜をまるごと全体縫って引き締めます。
強力な開瞼効果が得られますが、生理的にやや無理が生じる可能性があります。

ブレーキとアクセル

挙筋前転を行い、円滑な挙筋~瞼板の関係を再構築させるのはアクセルを踏むようなものです。ですので、必要以上に挙筋前転をすることで、時に過開瞼になることもありえます。自然な量の挙筋前転で瞼がしっかりと開くようにするために、下横走靱帯や内・外し靱帯、瘢痕性の癒着などの瞼を開く上でのブレーキとなっているものを丁寧に処理する必要があります。

先天性(筋性・神経性)眼瞼下垂の手術

筋膜移植(前頭筋つり上げ術)

当院では筋性・神経性眼瞼下垂に対する手術として、前頭筋吊り上げ術も行っています。
挙筋前転をしようにも挙筋そのものに力が乏しいと判断される場合、瞼を開く力を前頭筋の方に求め、そちらに力の橋渡しをする筋膜を移植します。
吊り上げ材料としては、大体筋膜や側頭筋膜、長掌筋腱などがあります。

第105回美容外科学会における、長掌筋腱を用いた眼瞼下垂の手術に関する発表(PDF)

偽性眼瞼下垂とは?

加齢などにより瞼の皮膚が弛み、見かけ上目が開きにくくなっている状態は『偽性眼瞼下垂(上眼瞼皮膚弛緩症)』と言います。治療は余剰の皮膚を切除するものであり、二重切開での二重ラインでの皮膚切除、あるいは眉下皮膚切除での治療になります。

その他の眼瞼下垂の手術

切らない眼瞼下垂

軽度の眼瞼下垂の方に対する手術です。
正常な開きの方、中等度以上の眼瞼下垂の方には向いていません。
挙筋腱膜のたるみそのものを修復する手術ではなく、ミュラー筋という筋肉だけを縫い縮める手術なので効果は限定的で、長期的には元に戻る可能性があり、根本治療とはなりづらく、どうしても皮膚にメスを入れたくない方に適応は限られます。
同時に二重にする場合、埋没法の二重術が行われます。ダウンタイムは短いです。

目が開くだけではない、眼瞼下垂の治療効果

眼瞼下垂では随伴症状として、頭痛、眼精疲労、肩こり、眼瞼痙攣などの症状があることがしばしばあります。
眼瞼下垂は眼瞼挙筋の力が腱膜、瞼板へと良好に伝わっていない状態です。それをカバーするために、挙筋の深部にあるミュラー筋や前頭筋が代償的に収縮を強めます。ミュラー筋には、交感神経(頭部からの)が分布しています。必要以上に収縮・興奮状態が続くと、それによるさまざまな愁訴が起きると言われています。手術によって挙筋~腱膜~瞼板の良好な運動関係を作ってやることで、ミュラー筋を「休め」状態とさせることができるので、愁訴の解消の可能性が見込めます。
また前頭筋の緊張緩和で額のしわが減ります。中には一切額を使わずに瞼を開くことが出来る状態まで改善する方もいます。

CONSULTATION 眼瞼下垂に関する詳細情報

施術時間 60~120分程度
固定 必要ありません
ダウンタイム おおまかな腫れ2週間、安定までは4~6か月
傷跡 二重のラインに沿います
抜糸 手術1週間後
持続性 半永久的
洗顔 手術翌日から可能です
アイメイク 抜糸翌日(傷口の塾月が落ち着いたら)から可能です
シャワー 創部以外は当日から、創部は翌日から可能
入浴 腫れを抑えるため、高温、長時間の入浴はお控えください

他院修正について

しばしば満足いく結果にならなかった他院での眼瞼下垂手術の相談を受けることがあります。眼瞼下垂の治療を高いレベルで提供するためには高度な技術と熟練を要します。
城本クリニックは基本的に形成外科・美容外科専門医以上のドクターで構成されており、細かい調整に関してもノウハウを培っており、他院の修正も承っています。
他院で施術を行ったが希望しないデザインに仕上がったため修正したい、瞼の開きがまだ物足りない、加齢とともに再度瞼が開かなくなってきた等、さまざまなご要望にお応えできます。お気軽にご相談下さい。

挙筋腱膜前転法の症例写真

PHOTO挙筋前転  

施術の内容
挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂治療で、視野を広げ、皮膚のたるみをとり、自然な二重になります。
費用
挙筋腱膜前転法:500,000~600,000円
※当時の価格で現在とは異なる場合があります。
考えられるリスク、
副作用
腫れ、内出血、左右差、感染、イメージ違い、元に戻せない、修正困難、傷目立つなどのリスクあり

PHOTO眼瞼下垂症手術(皮膚切除+挙筋前転)  

施術の内容
挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂治療で、視野を広げ、皮膚のたるみをとり、自然な二重になります。
費用
挙筋腱膜前転法:500,000~600,000円
※当時の価格で現在とは異なる場合があります。
考えられるリスク、
副作用
腫れ、内出血、ドライアイ、左右差、傷跡、後戻り、過矯正(開き過ぎる、瞼が閉じにくい)、低矯正(開きが悪い)

PHOTO眼瞼下垂手術+ハムラ法(+MFL)  

施術の内容
挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂治療で、視野を広げ、皮膚のたるみをとり、自然な二重になります。
眼窩脂肪を再配置する事で目元のたるみ・ふくらみを解消するハムラ法の症例です。
フェイスリフト
費用
挙筋腱膜前転法:500,000~600,000円 ハムラ法:350,000円~ フェイスリフト術:350,000~1,000,000円※治療部位によります。
※当時の価格で現在とは異なる場合があります。
考えられるリスク、
副作用
腫れ、内出血、左右差、感染、目の下部分の陥凹、眼瞼外反など

PHOTO二重全切開、挙筋前転  

施術の内容
二重全切開法(切開式重瞼術)は、皮膚を切開し、深部の組織と固定することで二重まぶたを形成する手術です。この治療では必要に応じて余分な脂肪や皮膚のたるみを取り除くことができるため、希望のデザインを実現しやすい二重まぶた手術です。
挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂治療で、視野を広げ、皮膚のたるみをとり、自然な二重になります。
費用
切開法:300,000円 挙筋腱膜前転法:500,000~600,000円
※当時の価格で現在とは異なる場合があります。
考えられるリスク、
副作用
腫れ、内出血、左右差、感染、イメージ違い、元に戻せない、修正困難、傷目立つなどのリスクあり

PHOTO二重全切開、挙筋前転  

施術の内容
二重全切開法(切開式重瞼術)は、皮膚を切開し、深部の組織と固定することで二重まぶたを形成する手術です。この治療では必要に応じて余分な脂肪や皮膚のたるみを取り除くことができるため、希望のデザインを実現しやすい二重まぶた手術です。
挙筋腱膜前転法による眼瞼下垂治療で、視野を広げ、皮膚のたるみをとり、自然な二重になります。
費用
切開法:300,000円 挙筋腱膜前転法:500,000~600,000円
※当時の価格で現在とは異なる場合があります。
考えられるリスク、
副作用
腫れ、内出血、左右差、感染、イメージ違い、元に戻せない、修正困難、傷目立つなどのリスクあり

症例写真はこちら

当院が選ばれる理由

症例経験豊富な医師による効果的な手術

城本クリニックは形成外科専門医や美容外科専門医といった資格を持つ医師が多く、症例経験が豊富な医師が揃っています。
多くの経験から最適な治療内容を見極め、効果的に眼瞼下垂を解消します。

十分な時間を用意して行う腫れや痛みの少ない治療

術後の腫れや痛みを極力少なくするためには、高い技術力で丁寧に治療を行う事が必要です。
城本クリニックでは患者様一人ひとりの手術に十分な時間の余裕を設け、腫れなどの少ない丁寧な手術をご提供いたします。

審美的にこだわった手術

眼瞼下垂の手術において、保険診療では機能的にまぶたの開きを改善する事を目的としていますが、城本クリニックではもちろん美容治療として仕上がりのデザインにこだわりを持った治療を行います。"

目元のたるみ取り治療との組合せも人気です

眼瞼下垂治療でまぶたの開きを改善するのと合わせて、たるみを改善する事で目元の印象を一気に若返らせる事ができます。
目元のたるみ治療は余った皮膚や余分な脂肪を切除する方法や、ヒアルロン酸や脂肪などを注入して窪みを改善する方法などがあります。

CONSULTATION 眼瞼下垂に関するよくある質問

城本クリニックに多く寄せられるご質問を掲載しています。

保険診療で受けられますか。
保険診療で行う治療は、瞼が開けにくいなどの症状を改善する治療のため、希望通りの目元にすることは難しいです。
また、保険診療を行っているクリニックでも、医師の診察によって保険適応外になることもあるようです。
当院は保険適応外ですが、症状を改善するだけでなく美容的観点を含め配慮し施術を行っております。
手術時間はどれくらいですか?
60-120分程度です。
必ずぱっちりと瞼が開きますか?
その人ごとの挙筋筋膜の収縮力に最終的には依存します。90歳の人の瞼はどれだけ腱膜を引き締めても挙筋の筋力自体が衰えているので20代の状態までは回復しません。
腫れや内出血はでますか?
個人差がありますが、腫れは2~3日がピークで、1週間ぐらいかけて徐々に落ち着きます。内出血が引くのは2週間程度が目安です。
術後入院、通院は必要ですか?
日帰りでお帰りいただけます。1週間後に抜糸のために通院が必要です。
痛みはありますか?
手術の際におこなう麻酔の注射が一瞬チクッとする程度です。しっかりと麻酔が効いていれば手術中に痛みを感じることはありません。効きが悪い場合は術中に麻酔の追加をいたしますのでご安心ください。
また、お帰りの際にも痛み止め・腫れ止めのお薬をお出しします。
仕事や日常生活は普段どおりできますか?
腫れや縫合した糸が気にならなければ、翌日からの仕事や外出は問題ありません。 接客業の方は抜糸まではお休みされた方がよいかもしれません。
傷跡は残りますか?
二重切開の場合は、切開したラインがそのまま二重のラインに仕上がってきます。 術直後若干赤みがあるため、目を閉じたところを近くで見ると傷跡は少しわかりますが、時間の経過とともにわからなくなります。 1~2週間ぐらいで落ち着いて、1ヶ月ほどで自然なラインに仕上がります。
お化粧はすぐできますか?
目元以外は可能です。目元のメイクは抜糸までお控えください。
元に戻す事はできますか?
二重ラインの傷跡自体は目立ちにくくはなるものの、完全に消すことはできないため、注意が必要です。
二重ラインの幅に要望は出せますか?
切開法に準じて患者さんのご要望に沿うデザインにいたします。純粋な切開法よりも二重幅はやや狭くなる傾向にあります。
シャワーや入浴はしても大丈夫ですか?
シャワー浴は翌日から可能ですが、入浴は腫れが引いてからの方が安心です。
手術後に何か注意する点はありますか?
抜糸までサウナや激しい運動、飲酒などの血流を活発にする行為はお控えください。
平行型の二重になりますか?
蒙古ヒダがある方は、二重切開法だけでは平行型の二重にはならないことがしばしばあります。 平行型の二重の仕上がりをご希望の方には、目頭切開と二重の手術をご案内しております。
片目ずつ施術を受けることは可能ですか。
可能ですが、両目を同時に施術した場合と比べると、左右差が出やすくなります。 両目を同時に施術をする場合は、手術中に目元の左右差を比べながら正確に治療することができるため、左右差をより少なくすることができます。 この点を理解いただいた上で治療させて頂きます。

手術のリスク、副作用など

副作用のない手術などありません。 そこを理解することなく手術を受けてしまうと、こんなはずとは思っていなかったと思ってしまうかもしれません。ですので、ここでは稀な合併症も含めてなるべくしっかりと多くの術後合併症などについて記載していきます。 これを読み、必要以上に恐れる必要はありません。 実際どのような状態であるかは診察のもとに診断を下し、治療の必要があるかを判断いたします。気になる症状があれば、まずはクリニックにご連絡ください。術後のアフターフォローもしっかり行っていくことが、城本クリニックの埋没法の特徴の一つです。

出血

術中、あるいは術後の出血で紫色の内出血となる場合があります。 また組織内部の出血は分解・吸収されるときに黄色になることもあります。そしてしばらく後に、重力によって下方へ内出血の位置が移動していくこともあります。長い場合は2週間ほど続くこともありますが基本的に心配はいらず、自然と吸収されていきます。

術後浮腫

手術をすることで腫れが発生します。主に二重幅が広く、目の開きが少し邪魔されるような腫れ方をすることが多いです。手術直後の腫れは注入した麻酔薬の腫れのため数時間で吸収されます。ですが術後数時間ほどから手術の炎症による腫れが出てきます。捻挫した時に、直後ではなくしばらく後から痛みと腫れが出るように、埋没法もしばらく後から腫れが生じます。翌日・翌々日あたりが腫れのピークで、1週間でおおむね腫れは引いていきます。

感染

方法にもよりますが、切開二重で感染が生じることは滅多にありません。症状としては赤く腫れる、痛みが出るなどです。抗生剤の内服や、局所の洗浄が基本的な治療法となります。

かぶれ

切開縫合部の周りが赤くかぶれる場合があります。多くの場合傷口からでるジュクジュクした浸出液でかぶれているものであり、傷の直りに併せて引いていきます。直りが遅い場合やかぶれがひどいときはステロイドなどでの治療をする場合があります。

ニキビのようなものができた

皮脂腺(皮膚のあぶらを出す組織)のつまりによって生じることが多いです。 ニキビ同様潰して治すこともできますが、基本的には温めることで自然と治ります。

二重が取れた

せっかくできた二重がなくなった状態です。埋没法と比較して、格段に取れにくい方法ではありますが、稀に切開法でも二重が取れることがあります。その場合再度同じラインで切りなおし二重がきちんと出来るような内部処理をし直す必要があります。

イメージ違い

埋没法と違い、切開法ではシミュレーション通りにはなりません。 ですので、どうしても術前のイメージのすり合わせが重要になってきます。 概して、狭めの二重の方が結果は安定しており、幅広二重ほどシミュレーションからのズレは大きくなります。術前に打ち合わせて決めた二重とあまりに違いが大きい場合、術後診察の際、担当医に相談してみてください。

ハム目

二重幅部分がぷっくりと膨らみ、かつ二重の折れ込み自体の食い込みが強く、ボンレスハムの様になっている状態を指す俗称です。幅広の二重で生じることが多いため、そもそもハム目になりたくない方は控えめな幅での二重を希望されると回避しやすいです。 なってしまったハム目は、自然軽快は見込みにくいので、基本的には再手術が必要です。

左右差

左右の瞼はそれぞれ独立した、別の手術が行われています。右目と左目で、内出血も腫れもそれぞれ独立していますので、腫れの引き方も同じとは限りません。基本的にはダウンタイムがしっかり終わるまでは経過観察が望ましいです。 明らかな二重幅や瞼の開きなどの左右差があり、改善が見込める場合は再手術を行います。術後診察の際、担当医に相談してみてください。

片目ずつの眼瞼下垂手術は要注意

「左右差のある瞼の状態で、開きの悪いほうだけ眼瞼下垂手術をしました。直後はそろっていたのに気づいたら開きが逆転していました…」
これは『へリングの法則』が働いているからです。
眼瞼下垂が片側だけあるときでも、無意識下に額を使って両側の瞼が引き上げられています。開きが悪い方を改善させたとき、額引き上げはいらなくなるので開きが良かった方も以前ほど瞼は開く必要がなくなります。それにより当初の開きよりも落ち着いてしまい、開きが逆転する現象が起きるのです。ですので、片側ずつの眼瞼下垂手術ではヘリング現象を見越して調整が必要になります。あるいは、両側を手術して合わせてしまうというのも一つの手です。

傷跡が目立つ・二重の食い込みが強い

傷跡が目立つことがしばしばあります。基本的には二重のラインに沿わせて隠すのが手術のデザインコンセプトです。時間の経過とともに目立ちにくくはなっていきますが、傷跡をゼロにする方法はありません。 時折、不適切な手術操作により傷跡が強く目立つことや、食い込みが強くなってしまっている場合があります。再手術により改善できる場合もありますので、一度診察にいらしてください。

効果不足

過開瞼(びっくり目)になってはいけないので、挙筋前転は基本的には控えめにいたします。もし術後に矯正不足があれば必要に応じて再手術を行います。時に、加齢性の挙筋の萎縮、先天性眼瞼下垂などの挙筋の筋力自体が衰えていて、挙筋前転では改善が見込みにくい場合があります。その場合は筋膜移植術などその他の方法もご提案させていただきます。

ドライアイ・目が乾きやすくなる・目のかすみ、疲れ目

いずれも手術直後数日間程度は出やすい症状です。軽微な症状は長く続くこともありますが、2週間もすればおおよそ軽快していきます。症状が長く続く場合はクリニックにご連絡ください。

眼瞼下垂の手術における失敗

まぶたが開きすぎてしまう

眼瞼下垂治療は主に眼瞼挙筋の操作によってまぶたの開きを改善するものですが、過矯正によって開きを良くし過ぎてしまい、目がしっかりと閉じれなくなる事があります。
ただし、治療直後の経過期間については手術が失敗していなくてもこうした状態になる可能性がありますので、術後3か月程度は様子を見る必要があります。

まぶたの開きが改善されない

過矯正とは逆に、十分な矯正ができておらず治療後に目の開きが不十分な状態です。
どの程度まぶたの開きを改善すると最適な状態になるのか、医師としっかり相談して適切な治療をうけましょう。

デザインが不自然

眼瞼下垂の治療は保険診療であれば目の開きを十分な状態にすれば良いため、仕上がりのデザインまで理想的な姿を追求する事が難しくなります。
美容クリニックでの治療は自費診療となりますが、二重幅や形など理想的な仕上がりを追求したい方にむいています。

文責
城本クリニック豊橋院 院長  中村 優

城本クリニック指導医
医学博士
日本形成外科学会専門医
»医師プロフィールについて詳しくはこちら

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SIDE EFFECT 主なリスク、副作用など

手術をすることで腫れが発生します。

内出血となるケースがありますが、時間の経過とともに治ることがほとんどです。

手術直後は切開部分の赤みができ、目立たなくなるまでに時間がかかることもあります。

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